スタッフ紹介

みなさんこんにちは。

動物看護師の山本です。

 

昼間は暑くなり、もうすっかり夏の雲ですね。

夜になると、那珂川沿いから蛙の鳴き声もちらほら聴こえ始めました。

ゆっくりと春から夏へ、季節が移り変わるのを感じますね。

 

 

 

 

さて、フィラリア予防薬で「注射で予防ができるんですか?知らなかった。」というお声をよく聞くので、今日はフィラリア予防薬の種類についてお伝えしたいと思います。

フィラリア予防薬にはいろいろな種類がありますが、当院で取り扱っているのは以下の7つになります(注射以外は月一回、五月~十二月までの八か月間の投薬になります)。

 

◍チュアブル(おやつ)タイプ・・・フィラリアと同時にノミ、マダニ、お腹の虫を駆除できるオールインワンタイプ。

昨年から発売開始になったお薬で、利用される方が多いです。

 

◍チュアブル(おやつ)タイプ・・・フィラリア予防のみできます。なので、ノミ・ダニはフロントラインプラスなど他のお薬で予防し

なければなりません。

 

◍錠剤(大きいサイズ)・・・フィラリアと同時にノミ、マダニ、お腹の虫が駆除できます。チュアブルタイプが食べれない子向けのお薬です。ただし、吐き出してしまうこともあります。

 

◍錠剤(小さいサイズ)・・・フィラリア予防のみできます。なので、ノミ・ダニはフロントラインプラスなど他のお薬で予防し

なければなりません。チュアブルタイプが食べれない子向けのお薬です。ただし、吐き出してしまうこともあります。

 

◍顆粒タイプ・・・フィラリア予防のみできます。こちらもチュアブルタイプが食べれない子向けのお薬です。ご飯に混ぜたり、少量のお

お水に溶かして舐めさせたりして与えます。

 

◍スポットタイプ・・・フィラリアと同時にノミ、ミミヒゼンダニ、回虫が駆除できます。食べるのが苦手な子、体重7.5kg未満の小さ

い子、ねこちゃん向けのお薬です。首の後ろに垂らして使用します。

 

◍注射・・・フィラリア予防のみできます。予防効果は一年間(1月~12月まで通年予防できる)です。一年に一回打てばいいので、お

薬を飲ませ忘れてしまった!なんてことがありません。

 

 

 

それぞれのわんちゃんねこちゃんに合ったもの、やりやすいものを選んでくださいね。

金額は体重によって変わります。錠剤タイプは、サイズによってはお取り寄せになりますので、事前にお電話にてお問合せください。

 

 

 

 

 

それから、「四月になったら蚊が出始めたからフィラリアのお薬をください。」「12月は蚊はいないのに、12月までお薬を飲ませないといけないんですか?」というお声もよく耳にします。

 

福岡市では、気温の関係によりフィラリア予防期間は5月~12月までするように推奨されています。

ではなぜ5月~12月なのでしょうか。

 

蚊にさされてフィラリアの幼虫が血液中に入ると、フィラリアの幼虫は脱皮を繰り返しL1~L5という段階を経て成虫になりやがて肺動脈や心臓に到達します。フィラリア予防薬は、このL4の時期の幼虫しか駆除できません。

しかも、フロントラインのように一か月間効果が持続するのではなく、フィラリア予防薬を投与した時のみ幼虫を駆除してくれるお薬です。(注射を除く)

 

なので、四月に蚊にさされても、フィラリアの幼虫は血中内ではまだL4の段階に成長していないため、駆除できません。

また、12月まで投与しなければならないのは、11月に蚊にさされてフィラリアの幼虫が血中に入った場合、その幼虫がL4に成長した時(12月)に薬を飲ませないと駆除ができないからです。

 

蚊が見られるのがおおよそ4月~11月なのに対して、フィラリア予防期間が5月~12月、と一ヶ月ずれているのはこのためなんですね。

最近は温暖化で3月でも蚊がいるよ、という方は、もちろん4月から予防されても問題ありません。

通年予防されている方もいらっしゃいます。

 

また、『5、6、7、8、9、10、11、12月のうち、9月のぶんを飲ませ忘れた。』場合。もし8月にフィラリアの幼虫を持った蚊にさされたとしたら、9月に駆除するはずのL4の幼虫は駆除できないまま成長していき(10月に薬を飲ませてもL5の段階に成長していて駆除ができない)やがて心臓へ到達してフィラリア症を発症する可能性があります。

飲ませ忘れがないようにくれぐれもご注意ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福岡市南区、春日市、那珂川町で動物病院をお探しの方は当院までお気軽にお問合わせください。

 

 

 

 

 

2017年5月27日更新